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2011年度火薬学会賞

奨励賞  中山久広 君

「ホウ素/硝石系点火薬のレーザ着火の研究」

 ホウ素/硝石は点火薬として広く用いられてきた。製造時の感度が高いが燃焼熱が高いことから推進薬の点火薬として最適である。ホウ素は酸素と反応したときベリリウム,リチウムに次いで発熱量は大きく今後とも使用されていく。燃焼機構に関しては詳しく研究されてきているが着火機構に関しての研究は少ない。
 中山君はホウ素/硝石の着火機構を求めるのに,点火薬に流入する熱をレーザで一定にした実験を行うとともに近似理論をもちいて解析をおこなった。固相内の温度分布は一次元式を元に解析して熱の伝導を2段階に分けフィードマンの解法を導入している。レーザ照射面の温度が着火温度に達すると着火し,着火遅れ時間は実験値と理論値がよく一致することを得ている。さらに熱物性値の温度特性を導入することでモデルの広範囲化を手掛けている。一次式にて複雑な点火薬の着火機構を明らかにしている。

 これらの研究成果は点火薬をはじめとする混合火薬の点火分野において応用拡大が考えられ今後の発展に貢献するものと期待できる。よって奨励賞に推薦する。

対象論文

略歴

2000年3月 北海道大学工学部機械工学科卒業
2002年3月 北海道大学大学院工学研究科機械科学専攻博士前期課程修了
2002年4月 防衛庁入庁
現在 防衛省技術研究本部航空装備研究所ロケット推進研究室所属
2010年4月 筑波大学大学院システム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻
博士後期課程入学
現在に至る
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