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爆発安全専門部会/過去の専門部会の記録

防衛大学校見学記

中国化薬株式会社 多田達士

1.はじめに
 2013年2月14日(木)に爆発安全専門部会で、防衛大学校を見学する機会を得ましたので、その概要を報告します。

2.防衛大学校の概要
 防衛大学校は、三浦半島東南端の標高85mの小原台に位置し、約65万uの敷地内に、さまざまな教育、 訓練のための施設を配した、将来の陸上・海上・航空各自衛隊の幹部自衛官となるべき人材の教育訓練を実施すると共に、 それらに必要な研究を行なうことを目的とした防衛省の機関です。
 防衛大学校は、1952年8月1日保安庁の付属機関である保安大学校として設立されたものです。 1954年7月1日に現在の名前に改称されたもので、現在、1学年定員480名で4学年合計1,920名の学生が在籍し、 学内で共同生活をしながら教育・訓練を受けています。

3.見学の概要
 正門に入り、最初の見学場所である資料館に向かう途中、敷地内には、七四式戦車、F1支援戦闘機、 旧日本軍の九三式魚雷などが展示されており、他の大学機関にはない異種独特な雰囲気を味わうことができました。


写真1 敷地内展示のF1支援戦闘機

(1)資料館
 現在「小原台の歴史概観」と題して、特設・企画展示していました。 これは、周辺の歴史から防衛大学校開設までの状況をパネルで紹介したもので、 ご案内いただいた大野先生より細かく説明を受けました。
 また、資料館内では、他にも教育理念、周辺の地理、設立背景、歴史、現在の教育・訓練、学生舎、校友会活動、 卒業後の進路などが、コーナーごとに展示されており、一巡することで防衛大学校を理解できるようになっていました。


写真2 企画展示(資料館2F)

(2)耐弾実験室
 ここではまず「高速載荷装置」を見せて頂きました。これは、試験試料に100 tの荷重を、 4 m/秒の速さで印加できるもので国内に数台しかないとのことでした。また、ゴム力を利用した「水平衝撃載荷装置」、 試験試料に対して、自衛隊に装備されている7.62 mm小銃にて射撃可能な小火器射撃試験室、 同室設置の空気式高速飛翔体発射装置等さまざまな、衝撃印加設備について丁寧に説明して頂きました。


写真3 高速載荷装置(左側)及び水平衝撃載荷装置(中央)

(3)火薬類実験施設
 最初に見学した試験施設内の爆薬1 kgを爆発可能な爆発ピットは、内壁保護のために、 防爆特殊塗料を塗布してあり、これにより劣化を防止でき、メンテナンスが容易になるとのことでした。 また、研究に必要なさまざまな試験装置が所狭しと設置されており、 燃焼試験装置や各種感度試験装置について丁寧に説明して頂いたり、推進薬の燃焼状況を見せて頂いたりしました。 その中には、国内ではあまり見ることのできない振子式摩擦試験機など珍しい設備もあり、 参加者からも色々な質問をさせて頂きました。


写真4 振子式摩擦感度試験機(摩擦部)

4.終わりに
 今回は、日頃あまり見ることのできないあすの国防を担う人材の育成機関としての防衛大学校を見学することができ、 非常に有意義なものでした。
 最後になりましたが、今回の見学にご尽力頂きました、防衛大学の大野教授、甲賀准教授、 伊達准教授初めとする関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
 なお、本見学会の参加者は、飯田、中山、松村(産総研)、伊藤(東大)、栗原(工業会)、 鈴木(日本カーリット)、田川(科警研)、松井(煙火協会)、山口(旭化成ケミカルズ)、吉田(爆発研究所)、 橋爪、渋谷(火薬学会)、宮地(経産省)、多田(中国化薬)(敬称略 順不同)の合計14名でした。


写真5 参加者集合写真

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